スモールパワー船外機
ジェイモ(株) 野尻社長
草刈機のメカニズムで、船外機開発(大阪府成長性評価融資制度を利用)

イ.〈事業のコンセプト・必要性〉
平成15年度小型ボートに関する法改正によって長さ3M未満・推進力1500W(約2馬力)未満の小型船舶については免許不要・船舶検査不要となったこと及び関連条令の具体的な規制緩和が浸透してきたことにより、平成17年度からはこの小型ゴムボート・一人乗りミニボート・当方が実用新案取得済のフロートボートKAIが年間約2000双販売されると見込まれます。
しかし動力としての形態は、電動モーター(エレキ船外機)とガソリン船外機の2種類(一部人力動力はある)しかなく特に1500W(約2馬力)の小馬力ガソリン船外機は、高いコストの割りに販売価格が押さえられ利益が少ないということで世界的にも現在日本の3社で年間わずか約2000台程度が製造されているだけであり今後も増産は見込めません。
また2馬力では小型ゴムボート・一人乗りミニボートにはオーバーパワーで危険でありその上ヤマハ製7万1千円~ホンダ製9万5千円と高額でエンジン重量も13~15kgと重すぎるため、手漕ぎで我慢するか、約25kgの大型バッテリーを必要とする電動モーターを動力にするかが現状です。
そこで現在市場にある10000双の小さな船が要求する「軽くて安全で低場力なガソリン船外機」を探しましたが世界的にどこにもありません。
ロ.〈技術の概要・新規性〉
陸上ではなく水上(海上)で使用する目的から 低馬力(0.7~1.0馬力)で長時間(約1時間)連続運転での信頼性が高く更に価格は安いなかにもエンジンが低回転アイドリング状態ではプロペラが回らず、回転を上げていくと自動的にプロペラが回りだす自動遠心クラッチ機構が組み込まれている国産の小型・軽量のエンジンユニットを探した結果、市販の草刈り機を船外機に改造することとした。
草刈り機用エンジンは約2.5kgと大変軽く、馬力も常用8000/RPMで約0.7~1.2馬力と低馬力であり、約 1時間の連続運転の出来る1リットル燃料タンクを持っているので草刈り機の回転刈り刃をプロペラ状のものに交換してミニボートに取付けテストランの結果、時速約5.5KM/Hで走ることが出来た。
ところが水の抵抗により空中では高速で回転していてもプロペラを水中に入れるとエンジンの常用回転が約4000/RPMと「自動遠心クラッチが撃がったり切れたりする自動遠心クラッチにとって最悪の回転」となろことが判り、エンジン回転を8000/RPMに保ちつつプロペラ回転が4000回転となる1/2減速のギヤボックスを試作して再度テストランの結果期待どおりの良い結果が出たので、新たにエンジン回転とプロペラ回転の比率が1/2となるギヤ・ギヤジクを組み込んだ完全防水仕様のダイキャスト製ギャボックスを設計・製作が必要となってきた。
さらに
●エンジンユニットを小型ボートに簡単強固に取り付けるプラケット
●エンジンユニットを回転させて舵を切るためのハンドルバー
●緊急停止のストップスイッチ
も必要となる
そこで高速性能は少し劣るとしても、小型ゴムボートや一人乗りミニボートに安全な小馬力で「手で漕ぐよりは楽で早い」「価格が2馬力船外機の約半額」「軽くて持運びが楽」「空冷でメンテナンスパーツが少ない」「国産エンジンでアフターケアーが万全」というコンセプトを持つミニ船外機の販売が市場で要求されていることから開発することとしました。
ハ.〈競合他社・競合製品〉
平成17年3月現在世界的にみてもありません。
ニ.〈マーケットの規模・成長性〉
現在市場にある約10000双以上のミニボートと、今後販売される見込みの年間約2000双以上のレジャー用ミニボートが対象になりマーケットの潜在需要は5000~10000台見込まれます。
また大型ボートの補助用船外機や作業用の小型ボート等に採用されればその数量は想像以上になります。
ホ.〈事情計画〉
これまで本プロジェクトに要した費用の内訳
投資額累計 32百万円
(うち設備関係) 倉庫用土地代 30百万円
(うち研究開発関係) 試作品代 1百万円
(その他) 試作用金型代 1百万円
ヘ.〈大阪府成長性評価融資制度〉
イ~ホ迄の経過で、知人にすすめられ(財)大阪産業振興機構に対し、大阪府成長性評価融資制度に依る保証申請を行い¥18,000,000-の(保証割合)90%(無担保第三者保証人なし)の保証を得る事が出来ました。
注)事務局より、新しい中小企業向けの応援制度なので参考迄にと発表してもらいました。