「中国経済と人民元の行方」
滋賀大学経済学部助教授 北條純人
1、自己紹介~財務省より滋賀大学へ
上海に3年(国際会議(APEC、ADB)経験、SARS、WTO加盟) 上海での仕事 経済班(情報収集、カウンターパート、日系企業支援など)、邦人保護
2、中国の金融
(1)銀行
・日系銀行の進出(現地法人の認可)
・国有商業銀行が圧倒的シェア
・不良債権率低下(10%を下回る)→抜本的解決ではない
・住宅ローン、自動車ローンの増加
・国有商業銀行の香港上場
(2)証券
・低迷から上昇へに気配~株式市場(上海、深セン)
・殆どいない機関投資家、情報公開等
3、最近の経済事情(過熱経済への対応等)
(1)金利の引き上げ(2004年10月以降)
・中央では政策発動、地方では・・・
・行政的手法
(2)不動産価格
・沈静化の兆しもあるが
・中国の都市化政策
(3)インフレなのかデフレなのか
・消費物価5%が目安
・政府は3%を目標に
(4)結局、これまでは投資、輸出主導→今後は?
・外資優遇政策の見直し
(5)様々なリスク(格差、農業、少子高齢化、環境(水資源など含む)、エネルギー、金融(国有企業改革とリンク)
4、人民元切り上げ
(1)2005年7月に約2%の切り上げ
(2)過剰な人民元供給
・ドル買い介入の結果
(3)中国のメンツ
・「驚かせることもある」
(4)温首相の3原則(安定性、漸進性、自主性)発言(2005年前半)
(5)今後の見通し
・更に難しい経済運営
・人民元の更なる切り上げはあるのか
5、中国の素顔(国民性、日常生活、経済)
・沿岸部と内陸部 ・最近の状況(反日デモその後)
・教育の重要性
・サービス産業はまだまだ
・中国人のマナー
・不動産バブル?
・2008年北京オリンピック、2010年上海万博(日本の60~70年代?)
6、中国・アジアとどう付き合っていくか
脅威論、崩壊論、デフレ犯人説など
「政冷経熱」
続く日系企業の進出(→日本の景気回復の一因は中国経済)
今後は中国・アジアとの関わりが増(日本の最大貿易相手国は?)
円借款は2008年北京オリンピックを目処に止めることとなっている(援助不要論もある)
・協力出来る分野
環境(日本の酸性雨の4割は中国からという説もある、砂漠化)、省エネ
日系企業が困っていること(ニセモノ等)→法制度など
金融・通貨問題(不良債権処理の経験、為替の問題)、人材交流
アジア共通通貨ひいては、東アジア共同体の可能性